海外ETFを売買する際の為替リスクを抑える策は有るのか?

為替リスクを上手く減らしたいのですが、良い方法はないでしょうか?

ここでは、ETFや株式投資について、お気軽に質問できます。投資初心者の方~中級程度の方を対象とさせていただきまして、ご質問をお受けいたします。

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頂いたご質問

2017年2月:しんちゃんさま(男性、年代不明)


SBI証券のNISA口座で海外ETF(主に米国、バンガード社)を購入しようと思っている者です。2点質問したい事がありますので、お答えいただければ幸いです。

為替リスク


①為替レート変動のリスクについて

外貨決済でも円貨決済でも、ドルをベースに株数を購入する仕組みと理解しております。円貨決済だと5%余計に支払うようなので、為替取引でドルを買って外貨決済しようと思っています。

自分の理解では、購入の際はなるべく円高ドル安の時期を狙ってドルを用意し、売却の際はなるべく円安ドル高の時期を狙った方が損が少ないと思っていますが、あっていますでしょうか。

また、もし、ドル安で売却した場合に損をすることもある、と理解していますが、これも正しい考えでしょうか。購入や売却の良い方法が分かればうれしいです。


②分散投資について

投資信託のような毎月定額積み立てがやりづらいので、時間分散が難しいと思います。年に3-4回購入しようかと考えていますが、これで時間分散は十分でしょうか。外貨決済で円をドルに変える際も、一気に変えるよりも分散した方がリスクは減るでしょうか。


以上2点お答えいただければ幸いです。日本のETFの方が安全な気もしますが種類が少なく、規模もまだ小さい気がして大きくなってきたらの方がいいかなと思っています。


<自分の投資経験>

2016年からスタートしました。三菱東京UFJ銀行でNISA口座を作り、eMAXISの複数の投資信託で定額積み立てを1年間行いました(主に株式の投資信託)。

eMAXISは信託報酬が0.45%-0.54%ですがETFの信託報酬の低さに驚き、長期投資にぴったりなのではないかという結論に達し、商品の豊富な海外ETFに興味を持ちました。2017年からNISAをSBI証券に切り替え、これから購入をしようとしているところです。

また、2016年の10月から確定拠出年金の積み立ても始めています。株式メインの分散投資で、インデックスファンドで信託報酬の低いものを徹底して選びました。

NISA以外で、ひふみ投信の定額積み立ても試しにやってみていて、こちらは続けてみようと思っています。また、JPMのグローバル医療関連株式ファンドを試しにいくらか買ってみましたが、売ってしまおうかと思っています。

(2017年2月掲載、 2019年2月2日更新 )

為替のリスクを減らそうと思っても、そう都合よくいかないのが為替です

しんちゃん様、当サイトへのお問い合わせ、ありがとうございます。投資歴1年にも関わらず、海外ETFに興味を持っていらっしゃるとは、非常に勉強熱心な印象を受けました。

成功への道


為替取引の手数料を考慮して、外貨決済で海外ETFを購入するスタンスは、管理人も大賛成です。無駄なコストは、可能な限り排除したいですよね。

さて具体的な質問に関して、管理人の主観が入りますが、海外口座を利用した経験のもとに順番にご回答させて頂きたいと思います。



為替レート変動のリスクについての回答・その1

こちら大まかには、しんちゃん様のご理解の通りです。ただし投資対象が株式でなく外貨預金であれば、その通りの考えになります。下記の事例をご覧ください。
(為替手数料は無視)

ステップ1:1ドル100円(円高)で、100万円分の米ドルを購入。1万米ドルを獲得。
ステップ2:1ドル120円(円安)で、1万米ドルを日本円に戻すと120万円を獲得。
最終損益:+20万円


上記の取引であれば、100万円の資金が120万円で受け取れて、20万円の利益となります。ですから円高の際に株を購入して、円安の時に株を売却すれば、為替取引の観点からは利益になります。

ただし現実的に海外株を取引する際には、上記のような単純なお話にはなりません。まさに、しんちゃん様がご指摘している現象が発生します。



為替レート変動のリスクについての回答・その2

まずは結論を述べますが、ドル安で売却しても損する事があります。極端な例題になりますが、下記をご覧ください。

ステップ1:1ドル100円(円高)で、100万円分の米ドルを購入。結果、1万米ドルを獲得。この1万米ドルで、 1口100ドルの外国株を、100口1万米ドル分購入。

ステップ2:保有する外国株が1口70ドルに下落。 よって100口7,000ドルの価値に減少。1ドル120円(円安)の時に、外国株を売却し、7,000ドルを日本円に戻すと84万円を獲得。

最終損益:▲16万円


簡単に言いますと、円安の時に売却しても、保有する米国株の株価が下落していたら、トータルで損失になる可能性があります。

では、保有する海外株が上昇していて、米ドルが増えた時に日本円に戻せば良いのか。これまた難しい問題で、為替の影響で日本円換算すると損する可能性があります。

ちなみに管理人は、2016年度の外国株の売買で保有株が上昇し、米ドルベースでは儲かっていたのですが、円換算すると損失になった残念な思い出があります。つい先日、確定申告で悲しい思いをしたばかりです。

参考記事:(シンドイ)海外証券会社を解約して、国内証券会社に一本化する事にした


具体的に、管理人が損した事例をご覧ください。管理人、外貨決済で海外ETFであるQLDを2015/7/2に購入し、2016/7/21に売却しています。

管理人にとって、「トレード」としては思ったようにいかない失敗トレードなのですが、利回り6.48%で2,043ドルの利益にはなりました。パソコン画面を見ていた当時は、超ざっくり1ドル100円と考えて、20万円儲かったと喜んでいました。

株で利益が出ても為替で損失を出した事例


で、確定申告のために、具体的に円換算をした訳です。そうしたところ、円安(1ドル123円)の時に海外株を購入して、円高(1ドル107円)の時に売却していました。つまり、為替損失の影響で、最終損益は▲28万円だったのです・泣 。

過去3年ほど、海外株をそこそこ頻繁に売買した感想なのですが、為替の動きと株価の動き、両方がお得になるタイミングで決済するのは、非常に難しいです。

というか、そんな事が上手にできるのであれば、国内株式を使ったタイミング売買で儲ける事ができるでしょうね。

と言うことで、管理人は良い方法を知りません。いや、良い方法などあればとっくにやっていますので、そのような誰にとっても美味しい状況などあり得ないと考えるべきです。

面倒だから、国内株式の取引に一本化しました。ただし長期投資ならば為替をあまり気にせず、ほったらかしで売買(長期保有)すると思います。

なお、超大雑把に申し上げるならば、株価が良い時は円安の傾向、株価が低迷している時は円高になる傾向が強いので、景気が悪くて市場が低迷している時に円高株安で海外ETFを仕込んで、景気が好調で相場の状態も良くなった円安株高のタイミングで売却するという流れが、まあ良いと思います。

この場合も数年~10年程度の時間の流れになりますので、どちらかと言うと長期投資に近いスタンスになりますね。いずれにせよ、ご自身が売却する時に限って円安になって欲しいという願いは、あくまでも願望であって、そう上手くはいかないと思っておくべきです。



分散投資についての回答

こちら難しい質問ですが、長期投資、つまり10年20年の投資をするのであれば、年に3~4回の購入でも良いのではないでしょうか? 

正直、明確な答えがありません。というのも、為替の動きほど誰にも予測できないものは無いので、最適な時間分散は厳密に定義できません。

そのような事が分からないこそ、多くの人がドルコスト平均法による徹底的な時間分散を図っている訳で、高値で買い付けるリスクが減る可能性があります。あくまで、可能性があるという事ですが。

1年間を通して、高値園で購入するリスクを減らすために、購入回数を分ける訳ですから、できるだけ分散した方が良いでしょうねという回答になります。

年4回でも良いですし、そんなに負荷にならないと思いますので、月1回ずつ買い付けする方針でも良いと思います。不安ならば、手間暇をかけましょうという回答になります。



追記・お返事を頂きました

お忙しい中、ご回答ありがとうございました。やはり、うまくいくことばかりではないですよね(笑) 自分の場合は、余裕資金での運用になるので、大人のマネーゲーム感覚で気楽にやってみようと思います。今後もサイトで勉強させていただきます。ありがとうございました。





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