急落後も株が上がるイオン、上昇トレンド継続で今後に期待だが!?
本業は小売業のイオン、真の稼ぎ頭は金融事業と不動産賃貸業のディベロッパー事業です。これらの主力事業が好調で、イオンの株が上がります。
ただし、本格的な不景気で業績が崩れると、一気に下落トレンドに転換する可能性も秘めています。株価の上がるスピードが速くなっている為で、買うのであれば、急落・暴落に備えて、いつでも撤退できる準備が必要です。

イオンのポイント
- 10年上昇トレンドが続くが、株価上昇スピードが上がりバブル的な値動きに
- 今後の下落トレンド転換に備え、いつでも撤退できる準備をしておくべき
- 利益余剰金の4倍以上ある有利子負債、不景気時のリスク要因
⇒イオンの投資家情報ページ
(2019年3月2日更新)
イオンの上昇トレンド継続で高評価だが、現在の株価水準では買わない
イオンの株価チャートの注目点は、これまでの上昇トレンドが崩れていないことにあります。2018年末の暴落で下落トレンドに転換する銘柄が多い中で、イオンに投資家の資金が集まっているように見えます。
ただ、年始の底値から株価が上がっていますので、今の株価水準では管理人の投資手法では買いません。仮に購入した場合、損切価格を2,000円に設定する為、想定外に株が下がって撤退した場合の損失が大きくなるからです。
では、いつイオン株を買うべきだったかと言いますと、2017年中旬を起点にした支持線(赤矢印)上の、2019年末の暴落で耐えた価格(青印)が投資チャンスでした。
ただ、この時の暴落で管理人はイオン株を買えていません。単純にイオンの株価をチェックしていなかったからです。
とは言え、当時の急落具合が極めて大きかったので、買えなかったと思います。緩やかな下落であれば、購入を検討していたと思います。
なお、イオン株を保有する人は保有継続で良いと思います。トレンドが崩れていないので、まだ上がりそうに見えるからです。
ただし、長期の上昇トレンド(赤点線)を下に抜けた場合は、下落トレンドに転換する可能性が高いので、1800円くらいを損切り価格にした方が良いかもしれません。管理人であれば、損切価格に設定します。
イオンの真の姿は、金融業と不動産業で稼ぐ事業構造だった
イオンは、国内有数の総合小売グループです。2018年の営業収益では国内小売業トップ、営業利益は同2位の位置づけです。
多角化経営が特色で、小売系のGMS事業(総合スーパー)、SM(小型店)事業と、小売以外の総合金融事業、ディベロッパー事業、サービス・専門店事業、アセアン事業、中国事業が収益の柱です。
イオンの実に注目すべき点は、売上比率が1割程度の総合金融事業とディベロッパー事業で、全社の営業利益の大半を稼ぎ出していることにあります。
総合金融事業は、イオン銀行、クレジット・住宅ローン・保険サービスなどです。ディベロッパー事業は、イオンモール、イオンタウンなどの店舗からの賃貸収入が主な利益の源泉です。小売事業は、売上の割りに、ほとんど儲かっていないという事ですね。
一般大衆が想像するイオンは小売の会社ですが、その実態は金融や不動産の賃貸業の会社ということです。不動産の賃貸業は、堅実な商売の部類に入るので商売の領域として悪くはないです。
稼ぎ頭の総合金融事業とディベロッパー事業が好調
イオンの大半の利益を稼ぐ総合金融事業とディベロッパー事業が、今後の株価の鍵を握ります。結論から述べますと、いずれの事業も業績が上向いており好調です。
直近4年では、営業収益、営業利益が共に増える傾向となっています。事業に問題がある会社の場合、収益が増えても利益が減る傾向にありますので、イオンの主力事業は良好だと判断します。
ただ、イオン全社の営業利益率が2%台で推移しており収益性が悪いです。本業の小売が足を引っ張る状況です。有利子負債が利益余剰金の5倍近くある事も気になります。不景気になった場合のリスクの一つです。。
イオンの今期業績は増収増益だが、利益成長の勢いはスピードダウン
2019年1月9日に発表されたイオンの第3四半期までの連結業績は、前年比で増収増益です。米国と中国の貿易戦争の影響で、減収減益となる企業が多い中で、イオンの業績は頑張っていると評価できます。気になる点としては、前年に比べて利益の増加率が低下していることでしょうか。
ただ、イオンの通期業績予想に変更がありませんし、通期でも予定通りに増収増益見込みが投資家に好感されて株が上がってそうに見えますね。
長期上昇トレンド継続で、チャートが崩れてなく値動きは想定しやすい
イオンは過去10年間、株価が上昇を続けていますので、株の値動きは良いです。ただ、上昇トレンドの傾きが、3段階で上がってきていますので、今後は何度かバブルっぽい動きになるかもしれません。
最初の緩やかな上昇(赤矢印)、上昇スピードが上がった次のトレンド(赤点線矢印)、現在の株価の上がるスピードが速いトレンド(緑矢印)のようになっています。
いずれにしろ、チャート分析の基本である株価のトレンドを把握したうえで、最高のタイミングで株を買うために、チャンスを待てばよいと考えます。
イオンの概要
・企業名(銘柄コード):イオン(8267)
・上場市場:東証1部
・業種:小売業
・最低購入単価(単元株数):23万6,000円(100株)
・時価総額:2兆3,668億円
・利益剰余金:5,623億円
・有利子負債:2兆3,419億円
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イオンを利用して株式投資をするのでしたら、下記の証券会社の中から好みに応じて使い分けると良いかと思います。
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