業績の上方修正でツガミが上昇トレンドに転換したか
黒字を維持しているのだが、業績の変動が激しくて、ボックス相場が続くツガミ。にも関わらず天井付近で買い推奨する株価予想には、ご用心。高値で株を買うと、甚大な損失を出す可能性が高いですからね。
株価が十分に下落した支持帯付近で株を購入する方が、リスクの割に多大な利益を得る可能性が高いですよ。予想屋に頼らず、自分自身の投資技術を磨きましょう。

ツガミで儲けるポイント
- 売上の8割を自動旋盤事業が占め、海外売上比率が7割を超える。
- 有利子負債に比べて利益余剰金が5倍。実質無借金経営を続ける。
- ただし黒字だが売上・利益の変動が大きく、業績が安定していると言い難い。
- ボックス相場が継続する傾向が強いので、支持帯付近で、株を購入したい。
ボックス園の天井付近で、購入する行為は危険。株価の下落をしっかり待って勝負したい。
(2017年1月11日公開)
天井園で買い推奨をする株価予想を信じていると、光速で資産を失う件
当サイトでは、世の株価予想に対して指摘する事がとても多いです。なぜかと言いますと、投機的な短期取引を推奨する株価予想や、高値園で買い推奨する事例ばかりで、資産が増えるとは思えないからです。
相場の短期的な値動きに振り回されず、中長期の時間軸で利益を狙った方が、儲かる可能性がとても高いです。まずは株価予想の問題点について、見てみましょう。
評価者 | 実力:勝率 | 予想期間 | 結果 | 損益(投資額) |
---|---|---|---|---|
佐藤勝己 | 勝率:75% (6勝2敗) |
2016/12/13 | 買:外れ | ▲0.8万円 (70万円) |
年1回の暴落時に売買した場合(後述) | +25万円 (45万円) |
8,000円の損失を出した佐藤勝己氏の買い予想
では佐藤勝己氏の株価予想を調べてみましょう。11月の受注が好調で業績に期待ができ、今後も株価が上昇すると想定している事から「買」推奨なさっています。残念ながら株価予想が外れて70万円の投資に対し、損失が8,000円でした。
実は上記予想時期のチャートを見ると、底値の400円から5か月も株価が上がり続けており、ボックス園の天井に到達しています。ここから株を買うのは、自殺行為です。
むしろ売り場と思える価格帯と時期でありまして、管理人ならば、保有株を全力で売却しますね。本来ならば高値にも関わらず、株を買ってくれる人に保有株を売って儲ける訳ですからね。
はっきり言いまして、予想屋を信じて、こんな高値で株を買う人は、絶好のカモです。
なお1日で売却する為、予想が的中しても、ほとんど儲からないです。労力の割に利益が少なく管理人なら、やりたいと思わないです。予想屋に頼る時点で、アウトですね。
一度、トレードステーションのバックテスト機能で、短期取引の投資手法が儲かるのか?調べてみると良いでしょう。一般的な手法では、資産なんて、増えませんから。
それでも株式投資で利益を出したいならば、まずは株価予想を探す事を止めましょう。個人投資家が、プロに対抗する為には、やはり時間を味方にする中長期的な投資が最適だと思います。
例えば、「うねり取り投資」、「季節的なサイクルを利用した投資」を活用して、年1回程度の投資チャンス時のみに勝負するのです。手間暇がかからず、その割に利益率が高くなる傾向にありますからね。ぜひ参考になさってみてください。
ボックス相場が継続。支持帯まで株価が下落した際に株を購入したい。
ツガミは、高精度・高速・高剛性な工作機械を提供する企業です。主に自動旋盤、研削盤、マシニングセンタ、転造盤・専用機の4種類に大別できる種類の装置を開発販売しています。
売上の8割近く占める自動旋盤装置が、主力装置です。小型自動旋盤の業界では、首位です。7割を超える海外売上比率を誇り、全世界に装置を販売しています。
アジア、アメリカ、ヨーロッパに大別される海外へ工作機械を販売していますが、特に新興国のアジアに注力しています。中国、タイ、韓国、シンガポール、フィリピン、インド向けが、多くを占めます。アジアの需要で、業績が左右される事になりますね。
2012~2015年は、スマートフォン向けの特需により売上が飛躍的に伸びましたが、現在は安定需要分野である自動車向け製品が、底堅く推移している形となります。
多額の設備投資が必要ですが、有利子負債は38億円程度であり、利益余剰金が5倍の158億円で、実質無借金経営を続けています。営業利益が20~80億円のレンジで推移しており、借金の負担は、そこまで大きいとは思わないですね。
項目 | 内容 | コメント |
---|---|---|
企業名(銘柄コード) | ツガミ (6101) | |
上場市場 | 東証1部 | |
業種 | 機械 | |
株価 | 671円 | |
単元株数と最低購入単価 | 1,000株:67万1,000円 | |
時価総額 | 435億円 | |
資本金 | 123億円 | |
発行済株式数 | 6,491万株 | |
浮動株数 | 2,012万株 | |
利益剰余金 | 158億円 | |
有利子負債 | 38億円 | |
保有者比率 | 外国 19.7% 浮動株 31.0% 投信 4.4% 特定株 33.4% |
次にツガミの業績推移を見てみましょうか。売上高、利益の変動幅が大きく、業績が安定しているとは言い難いです。赤字に陥っていないのですけど、2014年度、2015年度は、なんとか黒字を維持したような状態です。
倒産する可能性のある企業なのか?判断する為に、キャッシュフローの推移も調べてみましょう。2012~2014年頃は、投資に必要な資金を営業CF、つまり現金収入で補えず、資金調達(財務CFがプラス)で対応していました。
しかし、ここ2年の営業CFは、潤沢であり、資金繰りに問題を感じない状況です。
業績自体には安定感がないので、株価も停滞気味になります。参考にツガミと日経平均株価指数を比較した、下記チャートをご覧ください。
日本市場が2倍になった時期であっても、ツガミはボックス園から抜け出せてないですからね。長期で株を保有しても、ほとんど儲けが無かったでしょう。
相場好調期であれば、単純に日経平均株価指数に連動するETFを売買しても良いと思います。個別株特有の上がらないリスクも、回避できますしね。
初心者ならば、上がる株にタダ乗りできるひふみ投信の方が、安心感があるかもしれません。どちらも、投資対象の一つとして参考になさって下さい。
紺色線:ツガミ ピンク色線:日経平均株価指数
それでもツガミで利益を出したいならば、まずは今後の業績動向を精査した上で、投資判断を考えたいですね。
さて来期は営業利益が2,125百万円から3,450百万円の62%の増加、さらに1株当たりの当期純利益も、13.04円から34.88円に増加するので、投資時期を見極めた上で買っても良い業績です。
直近の株価のトレンドを調べてみると、予想通り、ボックス相場が継続しています。400~500円が、支持帯として機能しています。
最高のタイミングで株を買うための3つのステップでも解説していますけど、相場全体が調整しやすい年末頃を目途に、支持帯まで株価が下落したら購入するスタンスでツガミを監視したいですね。
仮に上記方針で2016年7月(450円)に購入し、抵抗帯に到達した2016年12月(700円)に売却すると、45万円の投資に対し利益が25万円で、利益率が35%に達しました。
ただし現時点の株価は、むしろ売り場だと思える価格帯です。ここから、株を買うのは自殺行為ですから、再び訪れる投資チャンスをじっくりと待つべきです。
なおツガミを売買する為には、多額の投資資金が必要です。安い時であっても、40~50万円の資金が必要になりますからね。特に投資経験が少ない人は、SMBC日興証券のキンカブサービスを利用して少額取引を試みるなどの、リスク管理が大切です。
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ツガミの売買をする場合にお勧めの証券会社
ツガミを利用して株式投資をするのでしたら、下記の証券会社の中から好みに応じて使い分けると良いかと思います。
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