順張り型テクニカル分析:移動平均線

移動平均線は、初心者から上級者まで活用するトレンド分析手法

移動平均線(Moving Average)は、一定期間の価格の終値の平均値を算出し、それらを表示した折れ線グラフです。テクニカル分析の中で最も有名な指標であり、必ず覚えておくべき分析手法です。

テクニカル分析移動平均線を使う


移動平均線の特徴まとめ

・売買シグナルの判断難易度:初心者向けで超簡単
・得意な相場   :順張り相場


グランビルの法則(200日移動平均線を利用した8つの売買シグナル)と、2~3本の移動平均線を活用した「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」の売買シグナルが、移動平均線を利用した売買として有名です。


株価に値動きがあり、トレンドが発生する局面などで効果を発揮します。移動平均線を改良したトレンド分析としては、MACDも有名です。ボックス相場時には、オシレーター系のRSIや、ストキャスティクスを利用した方が無難です。


なお一般的に最も利用される移動平均線は、単純移動平均線(SMA)と呼ばれています。SMAよりも株価への反応を高めたものとして、指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)と呼ばれるものがあります。

ただオーソドックスな単純移動平均線(SMA)で、十分に利益を出す事は可能です。

2016年8月22日更新

「移動平均線の計算式」と「設定するパラメータ」について

単純移動平均線は、下記の計算式によって算出されます。日足であれば25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線など、複数の移動平均線と組み合わせて利用するのが一般的です。

単純移動平均の具体的な計算式

直近の終値 + 1本前の終値 + 2本前の終値 ・・・ + (N-1)本目の終値)÷ N


(参考事例)5日移動平均線の場合

5日移動平均線 = (当日終値+前日終値+2日前終値+3日前終値+4日前終値)÷5


具体的に三菱重工業のチャートで、単純移動平均線の動きを表したものが下記になります。25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線の3本を描写してみました。

三菱重工業(7011) のチャート

三菱重工業(7011) 25日、75日、200日移動平均線

移動平均線を描写して、相場の状態を把握する方法

移動平均線をチャート上に描写すると、様々な相場の状態を把握する事が可能です。


移動平均線でトレンドの方向を判断する

移動平均線の向きで、上昇・下落、横ばいトレンドを判断する事が可能です。

移動平均線が上向き上昇トレンド
移動平均線が横ばい方向感のないもみあい局面
移動平均線が下向き下降レンド


移動平均線で相場の強さを判断する

移動平均線と価格の位置で、相場の強・弱を判断する事が可能です。

価格が移動平均線の上側強い相場
価格が移動平均線の下側弱い相場


例えば下記チャートは、株価が移動平均線の下側に位置するので弱い相場の局面です。

前半のチャートを見ると、移動平均線が下向きですから下降レンドであり、その後、移動平均線が横ばいになり方向感のないもみあい局面に突入しています。この横ばいが続くと、ボックス相場になります。

三菱重工業(7011) のチャートを移動平均線で分析

三菱重工業(7011) 25日、75日、200日移動平均線

移動平均線の設定するパラメータ

移動平均線の設定するパラメータは、平滑化する日数のみです。ただし日足、週足、月足など、足種によって一般的に平滑化する日数が異なります。下記に基本的な日数の一覧を作成しましたので、参考になさって下さい。

足種 基本的な移動平均線の日数
日足 5日、25日、75日、100日、200日
週足 9週、13週、26週、50週
月足 6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月

例えばトレードステーションの3本の移動平均線を下記のように設定すると、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線の3本がチャート上に描写されます。

移動平均線の設定するパラメータ

トレードステーションの移動平均線の設定

移動平均線の一般的な使い方を解説

それではテクニカル分析:移動平均線を利用した売買について解説します。


移動平均線の売買シグナル

移動平均線を利用した最も有名な売買シグナルは、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」を利用した取引です。

短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上へ突き抜けることをゴールデンクロスと呼び、買いシグナルとなります。

逆に短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上から下へ突き抜けることをデッドクロスと呼び、売りシグナルとなります。

「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」

引用:マネックス証券



移動平均線を利用した「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」の売買シグナルをまとめると、下記のような関係になりますね。

2本の移動平均線の
ゴールデンクロス
2本の移動平均線の
デッドクロス
買い エントリー 手仕舞い
売り 手仕舞い エントリー

トレードステーションでバックテスト実施時の、移動平均線ストラテジー設定

移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロスを利用した売買は、マネックス証券のトレードステーションで検証(バックテスト)が可能です。

下記のように標準で買いエントリー、売りエントリーのストラテジーが用意されています。下記コンテンツを参考に挑戦なさっては、如何でしょうか?

⇒参考:トレードステーションのバックテスト機能で投資手法を調べる方法

移動平均線の設定するパラメータ。トレードステーション版

トレードステーションのバックテスト・移動平均線の設定

移動平均線の売買シグナルを利用した売買事例

では具体的に三菱重工業を利用して買い建て時の売買タイミングを確認してみます。

下記チャートのようにゴールデンクロスで買いエントリーを行い、デットクロスで手仕舞いします。分かりやすい売買シグナルですが、機能しない事もあるので検証(バックテスト)は必須です。

移動平均線のバックテスト。トレードステーション版

三菱重工業 9日、18日移動平均線

移動平均線を利用したグランビルの法則も、有名な売買シグナル

株価のトレンドを把握する4つのステップで、株価の値動きを学ぶために掲載していますが、移動平均線を利用したグランビルの法則も、有名な売買シグナルです。

基本、株価の動きと移動平均線の関係は、下記チャートのような傾向を示す事が多く、その特徴を利用した8つの売買ポイントでエントリーすると、利益になりやすいです。

グランビルの法則

引用:マネックス証券



買いシグナル


買いシグナル① 
移動平均線の長期下落後に、横ばいor上昇に転じた際に、株価が移動平均線を下から上に突き抜けた時。

買いシグナル②
上昇トレンド中に、株価が移動平均線を下抜けた時。

買いシグナル③
株価が移動平均線よりも大きくプラス側に上昇後、移動平均線まで株価が下落せずに、再度上昇した時。

買いシグナル④
株価が下降傾向の移動平均線の下にあった際に、移動平均線よりも大きくマイナス側に下落した時。



売りシグナル

売りシグナル⑤
移動平均線の長期上昇後に、横ばいor下落に転じた際に、株価が移動平均線を上から下に突き抜けた時。

売りシグナル⑥
下降トレンド中に、移動平均線を株価が上抜けた時。

売りシグナル⑦
株価が移動平均線よりも大きくマイナス側に下落後、移動平均線まで株価が上昇せずに、再度下落した時。

売りシグナル⑧
株価が上昇傾向の移動平均線の上にあった際に、移動平均線よりも大きくプラス側に上昇した時。



当サイトで紹介する「うねり取り投資」にも応用が可能で、グランビルの法則だけでも十分だと思います。これは多数のチャートを目で見て、体感して覚えましょう。

なおテクニカル分析は、それぞれに得意な相場局面で利用するべきです。移動平均線以外の下記テクニカル分析も参考にどうぞ。

⇒ 株価にトレンドが発生する局面が得意なMACD
⇒ ボックス相場で威力を発揮:逆張りシグナルを出すRSIストキャスティクス

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